岡山市北区の食の拠点が大規模リニューアル
2025年11月22日、天満屋ストアが運営する「天満屋ハピーズ大安寺店」が岡山市北区でリニューアルオープンを迎えた。2007年8月のオープン以来、約18年ぶりとなる大規模改装は、地元商品の強化と安心安全のアピールをコンセプトに、地域住民のライフスタイルの多様化に対応した売場づくりを実現している。
今回の改装では、生鮮食品の品ぞろえ拡充はもちろん、分かりやすく買い回りしやすい売場レイアウトへの刷新、そして設備の全面的な更新が行われた。売場面積1,551㎡の店内は、通路幅の拡大やレジ回りの拡張により、ストレスのない買い物環境を整備。冷蔵ケースや平台什器も低く設置することで、店内全体を見渡しやすい開放的な空間を演出している。
木村のコメント
岡山県内のスーパーマーケットがこうして地域に根ざした改装を進めるのは、本当に心強いですね。特に「地産地消」と「安心安全」を前面に打ち出している点は、今の消費者ニーズを的確に捉えていると感じます。地元で事業をしている者として、こうした地域経済の循環を生み出す取り組みには大きな期待を寄せています。
岡山県産「千屋牛」の導入と地産地消への徹底したこだわり
今回のリニューアルで最も注目すべきは、岡山県産の高級ブランド牛「千屋牛」の新規販売開始だ。千屋牛は岡山県新見市千屋地区を中心に飼育される黒毛和牛で、その歴史は古く、日本最古の蔓牛(つるうし)とも言われる伝統を持つ。きめ細やかな霜降りと上品な脂の甘みが特徴で、県内外の食通から高い評価を得ている。
青果コーナーでは、店舗入口正面という最も目立つ位置に地産地消コーナーを新設。岡山県内で生産された新鮮な野菜や果物を常時展開し、生産者の顔が見える安心感を提供する。また、旬の果物を使ったカットフルーツなどの手軽な商品も常時ラインアップし、単身世帯や高齢者世帯の「少量でも新鮮なものを食べたい」というニーズに応えている。
精肉コーナーでは千屋牛に加え、山珍の冷凍餃子や冷凍味付け肉など冷凍商品の販売も強化。共働き世帯の増加に伴う時短調理のニーズに対応し、品質を保ちながらも調理の手間を省ける商品を充実させている。
水産コーナーには、新たに「魚屋の惣菜コーナー」を設置。できたての塩焼きや煮付けなど、魚料理の調理に不慣れな若年層や、調理の負担を減らしたいシニア層にとって、プロの味を気軽に楽しめる簡便商材として人気が期待される。真空冷凍商品や魚屋の握り寿司の品ぞろえも強化し、魚食文化の継承にも貢献する姿勢を示している。
「できたておむすび米米」導入で即食・中食需要に対応
惣菜コーナーの目玉は、新たに導入されたテナント「できたておむすび米米」だ。おむすび専門店の導入により、朝食や昼食、夕食の買い足しなど、即食需要に幅広く対応できる体制を整えた。
近年、コンビニエンスストアだけでなく、スーパーマーケットにおいても「今すぐ食べられる」商品の需要が高まっている。特に単身世帯の増加や働き方の多様化により、スーパーマーケットは単なる食材の購入場所から、完成した食事を提供する場へと変化している。
惣菜コーナー全体でも、洋食メニューや時短需要に向けた簡便惣菜の展開を強化。さらに単身世帯に向けたばら売りもラインアップし、「必要な分だけ購入できる」柔軟性を提供している。これは食品ロスの削減にもつながる取り組みとして評価できる。
木村のコメント
「ばら売り」や「少量販売」は、単身世帯が増えている今の時代に本当に必要なサービスです。岡山県内でも高齢化が進んでいますから、こうした細やかな配慮が地域住民の生活を支えることになります。大量に買っても使い切れない、という悩みを持つ方は多いですから、これは大きな差別化ポイントになりますね。
地元調味料と土産需要への対応、冷凍食品売場の拡大
加工食品コーナーでは、地元の調味料や酒の品ぞろえを拡充し、新たに「天満屋ふるさと館」を設置。岡山県は、桃太郎伝説の地として知られるだけでなく、醤油や味噌などの発酵食品、地酒など、豊かな食文化を持つ地域だ。
大安寺店の立地特性として、観光客や帰省客が立ち寄る機会も多く、店舗特有の土産需要に対応することで、地域外への岡山の食文化発信拠点としての役割も担う。地元の名産品を一堂に集めることで、「岡山らしさ」を手軽に持ち帰れる場所として、観光客にとっても魅力的な売場となっている。
また、冷凍食品コーナーの拡大も今回の改装の重要なポイントだ。ライフスタイルの多様化により、冷凍食品は「手抜き」ではなく「賢い選択」として認識されるようになった。技術革新により、冷凍食品の品質は飛躍的に向上し、生鮮食品に劣らない美味しさを提供できるようになっている。時短や即食需要に対応できる充実した冷凍食品売場は、現代の消費者にとって不可欠な存在だ。
省エネ化推進と環境への配慮、快適な買い物環境の実現
施設面での改善も見逃せない。通路幅の拡大とレジ回りの拡張により、混雑時でもストレスなく買い物できる環境を整備。ベビーカーや車椅子を利用する顧客にとっても、より快適に店内を移動できるバリアフリー設計となっている。
冷蔵ケースや平台什器を低く設置することで、店内全体を見渡しやすくし、商品を探す時間を短縮。視認性の向上は、顧客の利便性だけでなく、スタッフの作業効率向上にもつながる。
環境面では、冷蔵ケースを新規更新し、新冷媒対応を実施。これにより省エネ化を推進し、運営コストの削減と環境負荷の低減を両立させている。持続可能な社会の実現に向けて、小売業界でもこうした設備投資が重要になっている。
営業時間は9時から22時までと長く、朝の買い物から夜遅い時間帯まで幅広い時間帯の顧客ニーズに対応。駐車台数は170台を確保し、車社会の岡山県において、家族連れでも気軽に訪れやすい環境を提供している。
まとめ:地域と共に成長する天満屋ハピーズの挑戦
天満屋ハピーズ大安寺店のリニューアルは、単なる店舗改装にとどまらず、地域社会との共生と持続可能な小売業のあり方を示す取り組みと言える。岡山県産の千屋牛や地元野菜の充実、天満屋ふるさと館の設置など、地産地消を徹底することで、地域経済の循環を促進している。
また、単身世帯や高齢者世帯、共働き世帯など、多様化するライフスタイルに対応した商品構成と売場づくりは、今後のスーパーマーケットの方向性を示すモデルケースとなるだろう。即食・中食需要への対応、冷凍食品の充実、ばら売りの導入など、細やかな配慮が随所に見られる。
環境への配慮も忘れていない。新冷媒対応の冷蔵ケース導入による省エネ化推進は、企業の社会的責任を果たす取り組みとして評価できる。
木村のまとめコメント
天満屋ハピーズのこの取り組みは、岡山県内の小売業界全体にとって大きな刺激になると思います。特に注目すべきは以下の3つのポイントです。
①地産地消の徹底:千屋牛や地元野菜など、岡山の食文化を前面に押し出すことで、地域ブランドの価値向上と経済循環を実現
②多様なニーズへの対応:単身世帯から大家族まで、それぞれのライフスタイルに合わせた商品構成と販売方法
③持続可能性への配慮:省エネ設備の導入や食品ロス削減への取り組み
こうした地域密着型のスーパーマーケットが、岡山・倉敷・総社の各地で発展していくことが、地域全体の活性化につながります。私たち地元で事業を営む者も、こうした取り組みから学ぶべき点は多いですね。



コメント