現役高校生が選んだ「苗字にしたい都道府県」調査の興味深い結果
皆さんは他人の苗字を羨ましいと感じた経験はありませんか?憧れの有名人や好きな人の苗字を自分の名前と組み合わせてみたり、下の名前しか知らなかった人の苗字を後から知って「そんな苗字だったんですね!」と盛り上がったり——。苗字にまつわるこうした会話は、日常の何気ない場面でよく見られる光景です。
10代・現役高校生を対象としたマーケティング情報サイト「ワカモノリサーチ」(https://wakamono-research.co.jp/media/)が、ユニークな苗字に関する調査を実施しました。今回は、全国の現役高校生678名に聞いた「苗字にしたらカッコイイと思う都道府県」ランキングの結果を詳しくご紹介します。
木村: 若者が都道府県名を苗字として捉えたときにどう感じるか——この視点は非常に面白いですね。漢字の持つイメージや音の響き、地域への憧れなど、様々な要素が絡み合っています。岡山県も33位にランクインしていますが、どんな理由で選ばれたのか気になるところです。Z世代の価値観が垣間見える興味深い調査結果だと思います。
神奈川県が堂々の1位!「神」の漢字と3文字のインパクトが決め手
今回の調査で栄えある第1位に輝いたのは神奈川県(10.6%)でした。高校生たちが神奈川県を選んだ理由を見ていくと、非常に興味深い傾向が浮かび上がってきます。
「神っていう漢字がかっこいいのと、三文字もかっこいいと感じるから」「なんかキリッとしててかっこいいから」「三文字でインパクトが強いから」といった回答が多数寄せられ、「神・三文字・インパクト=カッコイイ」という独特の価値観が見て取れます。
また、「おしゃれな感じがするから」という意見からは、横浜の人気の高さが伺えます。実際、「住みたい街ランキング2025」でも第一位に輝いた横浜への憧れは、現役高校生にもしっかりと浸透している様子です。
神奈川県には横浜だけでなく、江の島や鎌倉といった人気観光地も多数存在します。さらに、サザンオールスターズを生んだ茅ヶ崎や湘南乃風などの音楽文化の影響もあり、神奈川県に対する全体的な印象の良さが後押しとなって、見事カッコイイと思う苗字の1位を獲得しました。
2位北海道から10位滋賀県まで——多様な「カッコ良さ」の基準
第2位には、神奈川県と同じく三文字の都道府県である北海道(7.8%)がランクイン。「3文字だから」「でかいイメージがあるから」「周りと被ることがほぼなさそうだから」という回答が集まり、なぜか「三文字=かっこいい」という謎の信頼度がワンツーフィニッシュを飾る結果となりました。
さらに興味深いのは、カッコ良さとは少し異なる角度からの回答で、「海鮮が好きだから」「寒いが、美味しいものがたくさんある」といった、カッコ良さよりも北海道の魅力そのものを伝える意見も見られました。ちなみに北海道という苗字は実在しないようですが、スケールの大きさ=カッコイイという認識で若者たちの心を掴んだようです。
第3位は比較的ポピュラーな苗字としても使われている千葉県(7.4%)。「シンプルだから」「かっこいい人が多いイメージだから」「芸能人などに結構いるイメージがあった」「友達に千葉という苗字の子がいていいなと思ったから」といった回答がありました。千葉という苗字は全国で約20万人おり、俳優の千葉雄大さん、ラッパーの千葉雄喜さんなど有名人も多く、実在する苗字としての親しみやすさが評価されたと言えるでしょう。
第4位に入ったのは茨城県(5.2%)。「トゲトゲしくてかっこいい」「漢字がかっこいい」「茨と城はかっこいい」といった回答が集まり、茨城県自体の印象よりも漢字の組み合わせから純粋にカッコイイと感じている高校生が多いようです。意外にも「漢字がカッコイイ」という理由を挙げた生徒が全員女子だったのも興味深いポイントです。魅力度ランキングでは下位常連の茨城県が、苗字になると一転して上位に選ばれるという現象が見られました。
第5位は四国勢からの選出で愛媛県(5%)がランクイン。茨城県とは対照的に、「愛されそうでいいと思った」「愛という漢字に惹かれたし、愛は何にも勝てないから」「愛に媛と画数が多い上漢字の意味がとてもかっこいい」といったロマンチックな回答が印象的でした。強さ=カッコイイとはまた違うアングルで、「愛に勝るものはない」という強さに憧れを感じている若者もいるようです。
木村: 「三文字がカッコイイ」という若者の感覚は新鮮ですね。漢字そのものの持つ力強さや美しさを純粋に評価している点が興味深いです。特に茨城県のように、県自体の知名度や魅力度とは別の軸で評価される現象は、ブランディングを考える上でも示唆に富んでいます。
第6位には東北勢最上位の宮城県(4.6%)が選出。「城という字が入っていてかっこいい」という茨城に続く「城」の漢字人気が顕著でした。また、「宮城リョータ的な感じ」「野球選手にいるから」といった、スラムダンクの宮城リョータや、オリックスバファローズの宮城大弥選手などの存在も影響している結果となりました。
第7位は「特別な場所」として憧れる沖縄県(4.4%)。「1番遠くてカッコいい」「南国って感じがして特別」「海が好きだから沖縄にしたい」「縄って漢字が難しそうで逆にカッコいい」といった、沖縄県に対する憧れが理由のほとんどでした。高校生にとって沖縄は「いつか行きたい場所」「遠く離れた非日常」としての存在感が強く、その特別感の延長線上で苗字としても魅力的に映っているようです。
日本の首都・東京都(4.1%)は第8位に。「都会でかっこいいから」「日本の中心だから」「何でも揃っていそうだから」などの回答が大半を占め、高校生にとって東京は説明不要の「強キャラ」として受け止められているようです。
第9位を獲得したのは山口県(3.5%)。「ありそうな名前だから」「実際に友達に山口がいてかっこよかった」「山口一郎さんに憧れている」といった声が寄せられました。山口県が支持された最大の理由は、一貫して「苗字として自然に存在している」という点で、実は山口が都道府県名の苗字の中で最も多く、全国で64万人もいるそうです。
「漢字推し票」で第10位に食い込んだのは滋賀県(3.2%)。「滋の字が個人的にかっこいいと思う」「滋賀っていう漢字がカッコイイし響きがいい」「滋賀って漢字もかっこいいし、2音で言いやすい」といった意見が並び、「滋」という漢字に魅力を感じている様子で、字面のカッコ良さと二文字の呼びやすさが選ばれた理由に挙げられています。

11位から20位——三文字人気と実在する苗字の親しみやすさ
続いて11位から20位までを見ていくと、鹿児島県(3.1%)が11位、和歌山県(2.5%)が15位にランクインし、神奈川県、北海道と同様に「3文字がかっこいい」という三文字に対する憧れが全体的に高い順位に選ばれる傾向が確認されました。
14位の福島県(2.7%)は、「福を呼びそう」「自分の県がいちばんかっこいい」などの回答が寄せられました。都道府県名の苗字としても5番目に多く、一般的にも馴染みのある苗字として知られています。
16位の福岡県(2.4%)も都道府県の苗字では8番目に多く、「実際にいるから」というリアルな回答がありました。また全国的に有名な苗字でいうと、17位の石川県(2.2%)も同様に「ありそうな苗字」「クールで実際に多い」といった意見が目立ちました。なお、山口県に続き二番目に多い都道府県の苗字で、全国に40万人以上の石川さんが実在するそうです。

21位以下の注目ポイント——岡山県は「桃太郎」イメージで選出
21位以下も見ていくと、21位の熊本県(1.6%)、25位の徳島県(1%)は「なんか強そう」「強そうな雰囲気」といった「強い」イメージが決め手となりました。
31位の群馬県(0.7%)に至っては「馬に乗って群を引き連れて、武将みたい」と、一風変わった理由を挙げる高校生も。また、33位の岡山県(0.6%)は「岡山と言ったら桃太郎だから」といった具体的な意見が見られました。
木村: 岡山県が「桃太郎」のイメージで選ばれているのは興味深いですね。岡山といえば桃太郎——この結びつきは全国的に強固なブランドとして確立されているようです。倉敷の美観地区や総社の古代遺跡など、岡山には多様な魅力がありますが、シンボルとしての桃太郎の力は若者世代にもしっかり届いているのだと実感します。地域ブランディングの成功例と言えるでしょう。
23位の香川県(1.3%)は、「サッカーの香川選手がカッコいいと思ったから」「俳優の香川照之さんがいるから」など、有名人に影響された若者から選ばれる傾向がありました。40位の山梨県(0.4%)も「亀梨みたいでかっこいい」と、元KAT-TUNの亀梨和也さんに影響されている高校生がいたそうです。
また、字面の心地よさを大切にする高校生たちからは、25位の愛知県(1%)で「愛が入っているのでいいと思った」「愛を知る感じでかっこいいから」、31位の静岡県(0.7%)は「落ち着いた雰囲気があるから」、33位の青森県(0.6%)は「凛としてて素敵だからです」などの都道府県が推しとなっていたようです。
そして、今回の調査で残念ながら最下位の47位に沈んだのが埼玉県(0.1%)でした。数少ない高校生から寄せられた「カッコ良いな」と思う理由も「ださいたま」という、考えさせられる理由でした。

まとめ——Z世代が見る「カッコイイ」の多様な価値観
今回の調査では、現役高校生が都道府県名を苗字として捉えたときの多様な価値観が浮き彫りになりました。神奈川県や北海道のように「三文字のインパクト」で選ばれるもの、千葉県や山口県のように「実在する苗字としての親しみやすさ」で選ばれるもの、茨城県や滋賀県のように「漢字そのもののカッコ良さ」で選ばれるものなど、選択基準は実に多岐にわたっています。
また、沖縄県や東京都のように「地域への憧れ」が理由となったり、宮城県や香川県のように「有名人の影響」が背景にあったりと、苗字の評価には様々な文脈が絡み合っていることが分かりました。興味深いのは、魅力度ランキングでは下位に位置する茨城県が、漢字の組み合わせだけで上位にランクインするなど、地域の評価と苗字としての評価は必ずしも一致しないという点です。
岡山県は33位と中位に位置しましたが、「桃太郎」というシンボルによって若者の記憶に残っている点は、地域ブランディングの重要性を示しています。倉敷の美観地区、総社の古代遺跡や国分寺、備中国分尼寺跡など、岡山には歴史と文化が息づく魅力的なスポットが数多く存在します。今後は、こうした多様な魅力をより効果的に若い世代に伝えていくことで、岡山県のイメージをさらに向上させることができるでしょう。
木村: この調査から学べるポイントは以下の3つです。
①視覚的インパクトの重要性:漢字の組み合わせや文字数が与える印象は想像以上に大きい
②実在性と親しみやすさ:身近に存在する名前には安心感と好感が伴う
③シンボルの力:桃太郎のような分かりやすいイメージは世代を超えて伝わる
地域の魅力を発信する際も、こうした若者の感性を理解することが大切だと改めて感じました。岡山・倉敷・総社の魅力を、より多くの人に届けていきたいですね。
調査概要
- 調査期間:2025年10月25日〜2025年11月15日
- 調査機関:株式会社ワカモノリサーチ
- 調査対象:全国の現役高校生(男女)
- 有効回答数:678名
- 調査方法:インターネットリサーチ
今回ご紹介した調査結果の詳細は、ワカモノリサーチ公式サイトからご覧いただけます。
本調査結果の引用・転載には、出典として「ワカモノリサーチ」(https://wakamono-research.co.jp/media/)の併記をお願いいたします。
お問い合わせ先
株式会社ワカモノリサーチ
MAIL:contact@wakamono-research.co.jp
TEL:0120-993-703



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