岡山から生まれた「遊びで医療を学ぶ」という新しい発想
岡山エリアで、ちょっと面白いクラウドファンディングプロジェクトが動いています。その名も、医療能力対戦カードゲーム「MEDICO」。発案したのは、岡山を拠点に診療放射線技師として現場で働く八幡一宏さんです。
「医師・看護師・薬剤師・検査技師・放射線技師……これだけ多くの職種がチームを組んで患者さんを支えているのに、その”立場の違い”は、外からなかなか見えづらい」──そんな医療現場の構造を、遊びの形で体験できるカードゲームとして落とし込んだのが、このプロジェクトの出発点です。
医療従事者や医療系学生だけでなく、ボードゲーム好きの方にも刺さる内容になっています。総社・倉敷・岡山エリアにはクリニックや病院、医療系の大学も多く、この地域ならではの盛り上がりを見せてほしいプロジェクトだと感じています。
MEDICOってどんなゲーム?ルールと職種カードの設計が秀逸
MEDICOは2人用の対戦カードゲームです。プレイヤーはそれぞれ異なる医療職の立場に立ち、手札のカードと限られた情報を駆使しながら、「患者カードを最後まで守り切れるか」を競います。
単なる「医療っぽい雰囲気」のゲームではなく、各職種の実際の役割・視点・強みをカード能力として忠実に落とし込んでいる点が大きな特徴です。
| 職種 | カード能力のコンセプト |
|---|---|
| 診療放射線技師 | 透視(情報を見通す力) |
| 理学療法士 | 負荷と未来(回復への投資) |
| 臨床検査技師 | リスクと情報(データで判断を左右する) |
| 看護師 | 割り込み(優先度を変える機動力) |
| 経営者 | 全体を動かす(俯瞰と資源配分) |
試作品は、岡山エリアのボードゲームカフェなどでテストプレイが実施されており、医療従事者からも一般の方からも「医療のリアルが伝わる」「医療職の大変さがわかった」という声が寄せられているとのことです。
勝利条件が「患者カードを守り切ること」に設定されているのも意味深で、ただ守るだけでは勝てず、相手を崩しながら読み合いと駆け引きが生まれる構成になっています。
作者・八幡さんが感じた「医療現場のリアルな矛盾」
八幡さんがMEDICO開発に踏み切ったのは、現場で繰り返し直面してきた「同じ患者さんを想っているのに、職種によって”正しさ”が違う」という経験からでした。
- 検査結果を早く出したい放射線技師の立場
- 患者の安全を最優先にしたい看護師の立場
- コストと効率を意識しなければならない経営側の立場
- 患者の生活背景を重視したいリハビリ職の立場
どれも「正しい」。でも、それぞれが違う方向を向くとき、医療は複雑に絡み合います。その構造を「頭で理解する」のではなく、「体験として知る」ことができないか──そこから生まれた着想が、このゲームの核心です。
ゲームデザインのヒントになったのは、中田敦彦さん考案のカードゲーム『XENO』。「相手の心理」「カード同士の関係性」「構造そのもの」をゲームとして体験できる設計に衝撃を受け、「これを医療に応用できないか」という発想がMEDICOへとつながりました。
木村:「医療現場の”立場の違い”って、外から見るとなかなか伝わらないんですよね。でもこのゲームの設計を見ると、その複雑さをゲームとして”体験可能な構造”に落とし込んでいる。医療系の研修や授業で使ったら、言葉だけの説明よりずっと早く伝わると思います。岡山エリアの医療機関や学校でも、ぜひ試してみてほしいですね。」
クラウドファンディングの目的と今後のロードマップ
現在、試作品は完成しており、CAMPFIREでのクラウドファンディングを通じて量産体制への移行を目指しています。
支援金は主に製造コストに充てられ、品質確認を経て支援から約2〜3ヶ月以内の発送を目標としています。量産後の活用先として、以下のような展開が視野に入っています。
- 医療系専門学校・大学の授業や演習での教材活用
- チーム医療研修ツールとしての病院・クリニックへの導入
- ボードゲームカフェや一般販売での普及
リターンの詳細はCAMPFIREのプロジェクトページで確認できますが、ゲーム本体を中心に、現場・教育利用を意識した構成となっています。個人の「作ってみた」レベルを超え、医療教育の現場で使えるクオリティを目指している点が、このプロジェクトの本気度を物語っています。
まとめ:「遊び×教育×医療」という岡山発の挑戦を応援したい
医療能力対戦カードゲーム「MEDICO」は、単なる面白いゲームではありません。医療現場のリアルな構造を、遊びという形で誰もが体験できるようにデザインされた、教育的価値の高いプロジェクトです。
岡山・倉敷・総社エリアは、病院・クリニック・医療系教育機関が集まる地域です。このプロジェクトが広まることで、医療職どうしの相互理解が深まり、チーム医療の質向上にもつながる可能性があります。ボードゲーム好きの方はもちろん、医療関係者・学生の方にもぜひ注目してほしい取り組みです。
木村:「岡山から生まれたこのプロジェクト、地域の医療や教育と絡み合う形でもっと広がっていってほしいと思っています。”医療職の立場の違い”を遊びで学べる、しかもゲームとして本当に面白い──この二つが両立しているのが、MEDICOの強みだと感じます。CAMPFIREのページをぜひ一度のぞいてみてください。」



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