瀬戸内の「本物」が選ばれた——グランプリが問いかけること

旅の記憶はしばしば、食べ物によって呼び覚まされる。あの土地の空気、光、香り——そうしたものをぎゅっと凝縮したのが「おみやげ」という存在だ。
JR西日本グループ「ふるさとおこしプロジェクト」が手がける「地域を届ける。せとうちおみやげグランプリ」は、まさにそのコンセプトを競い合う真剣な舞台だ。今回で第4回となる本グランプリは、2026年5月14日(木)に開催。これまで岡山・備後エリアを中心に展開してきたが、第3回から広島県全域・山口県にも範囲を広げ、今回はJR四国グループの協力を得て四国全域へとエリアを拡大した。
グランプリ・準グランプリ・特別賞・STU48賞を受賞した全14業者14商品が「Setouchi OMIYAGE SELECTION」として認定され、2026年7月1日(水)より16店舗・4サイトで販売スタートとなる。
- 📅 発売日:2026年7月1日(水)
- 🛍 商品数:全14商品(食品14品)
- 🏬 販売箇所:16店舗・4サイト

グランプリ&準グランプリ——頂点に立った”瀬戸内らしさ”の結晶
🥇 グランプリ:瀬戸内海苔のチーズパイ

今回の頂点に輝いたのが、「瀬戸内海苔のチーズパイ」。瀬戸内・広島産の海苔を惜しみなく使用したパイ菓子で、中にはクリームチーズ風のフィリングを詰め、仕上げに焼き海苔をのせて焼き上げている。
この商品が評価された最大のポイントは、海苔の生産プロセスのこだわりにある。タネ付けの段階から大切に育て、収穫後も洗浄・熟成・調合・乾燥・焼き(味付け)まで一貫生産された瀬戸内産の海苔を使用。「チーズ&海苔」という人気の組み合わせに甘さを加えることで、甘じょっぱいスイーツとして完成させた。海苔を「スイーツの主役」として昇華した発想が際立つ一品だ。
🥈 準グランプリ①:瀬戸内レ・モンブラン

準グランプリ第一作は、瀬戸内の柑橘と高知の山の恵みが交差する、まったく新しいモンブランだ。
ベースとなるのは大人気の「焼きモンブラン」。そこに高知県四万十町の「しまんと紅茶」と、馬路村産ベルガモットで作られたアールグレイを練り込み、トップには瀬戸内産レモンをあしらった。ひとくち食べるとまるでレモンティーを飲んでいるような風味が広がる、という新感覚スイーツ。高知の山と瀬戸内の太陽が一緒に食卓に届く、という物語性も魅力だ。
🥈 準グランプリ②:setouchi voron

もう一つの準グランプリは、スペインの伝統菓子「ポルボローネ」を瀬戸内素材で再解釈した「setouchi voron」。
使用素材は三つ。岡山県産抹茶(豊かな香りとやわらかな旨み)、宮島はちみつ(上品でまろやかな甘さ)、そして和三盆(繊細な風味)。口に入れた瞬間、それぞれの風味が連鎖するように広がり、「ほろりとほどける食感」のあとに瀬戸内の穏やかな情景が思い浮かぶような味わいだという。大切な人への贈り物として申し分ない完成度だ。
岡山産の素材がしっかり軸になっているのが、地元としてはうれしいポイントだ。
木村より
「setouchi voron」に岡山県産抹茶と宮島はちみつが使われているのを見て、思わず手が伸びそうになりました(笑)。岡山の素材が「ポルボローネ」という洋菓子の文脈で取り上げられる——こういう新しい切り口こそが、地元の魅力を外に伝える力を持っていると実感します。
特別賞4品——地域の個性が光る力作たち
🏅 特別賞①:ホシフルーツ ゆめほっぺ日和

山口県産柑橘「せとみ」の中でも、糖度13.5度以上・酸度1.35%以下という厳格な品質基準をクリアしたブランド果実「ゆめほっぺ」の果汁を白餡と合わせ、やさしい甘さの生地で包んだ一口サイズの乳菓。
パッケージは山口県周防大島町の海の景色をモチーフに、山陽本線の黄色い電車をイメージしたデザイン。商品そのものだけでなく、「パッケージ込みで瀬戸内を届ける」という設計思想が特別賞に値するクオリティを生んでいる。
🏅 特別賞②:瀬戸内名産物語 旅色サブレ

瀬戸内7県の名産素材を1枚ずつのサブレに練り込んだ、”食べる地域地図”のような商品。
| 県 | 素材 |
|---|---|
| 香川県 | 和三盆糖 |
| 徳島県 | なると金時 |
| 高知県 | 生姜 |
| 愛媛県 | 伊予柑 |
| 山口県 | 塩 |
| 広島県 | 瀬戸内レモン |
| 岡山県 | 白桃 |
パッケージにはスリーブをスライドさせると駅名と名産品の画像が現れる仕掛けを施し、視覚的にも旅気分を楽しめる設計だ。瀬戸内7県すべてを”一箱で旅できる”コンセプトは、おみやげとしての汎用性が高い。
🏅 特別賞③:とろける檸檬フィナンシェ

瀬戸内産レモンと、岡山の大地で育った小麦「ぼっけぇー粉」を主役に据えたフィナンシェ。アーモンドプードルと焦がしバターが香るしっとりとした生地に、レモン果汁と果肉の甘酸っぱいマーマレードをとろりと閉じ込めている。
「ぼっけぇー粉」という岡山弁らしいネーミングの小麦粉が地元の個性を強調し、瀬戸内レモンのさわやかな香りとの対比が絶妙。フィナンシェとしての完成度も高い贅沢な一品だ。
STU48賞——瀬戸内の海が青いうどんになった
🎤 STU48賞:Sanuki 初恋レモンうどん

STU48賞を受賞したのは、インパクト満点の青いうどん。その名も「Sanuki 初恋レモンうどん」。
うどんには香川県限定小麦「さぬきの夢」を使用し、瀬戸内海を連想させる鮮やかな青色に仕上げた。食べ方は、瀬戸内レモン使用のジュレをトッピングする「かけうどん」スタイル。爽やかなレモンの風味とかつおだしの相性が良く、ツルツルもっちりした食感も楽しめる。冷たくしても、温めても美味しいとのこと。
「うどんらしからぬインパクトと可愛さ」を武器にしたパッケージデザインも話題性があり、SNSで拡散されやすい仕掛けが随所に盛り込まれている。香川・瀬戸内を全国に発信する力を持つ商品だ。
※その他の受賞商品については、ふるさとおこしプロジェクト公式HPをご確認ください。
まとめ——「地域を届ける」ということの意味

今回の「地域を届ける。せとうちおみやげグランプリ」を通じて見えてきたのは、「おみやげ」が地域の縮図であり、地域そのものを運ぶ乗り物であるという事実だ。
グランプリの「瀬戸内海苔のチーズパイ」は一貫生産への徹底したこだわりを持ち、準グランプリの「setouchi voron」は岡山県産抹茶と宮島はちみつを洋菓子の文脈で昇華させた。特別賞の「旅色サブレ」は7県の素材を一箱に収め、「Sanuki 初恋レモンうどん」は見た目のインパクトで香川をまるごと発信する。どの商品も「その土地でなければ生まれなかった理由」を持っている。
岡山・倉敷・備後を起点に始まったこのプロジェクトが、今や広島・山口・四国にまで広がった。それは単なるエリア拡大ではなく、瀬戸内という文化圏全体が持つポテンシャルの証明でもある。
木村より(まとめ)
岡山の小麦「ぼっけぇー粉」、岡山県産抹茶、白桃——今回の受賞商品には岡山の素材が繰り返し登場しています。それは偶然ではなく、この地域の農産物が「商品の中核を担える品質」を持っている証拠だと思います。
グランプリをきっかけに、瀬戸内の素材の良さが全国の人に届いてほしい。そして、手にとった人が「一度この土地を訪れてみたい」と思ってくれれば、それが一番のゴールだと感じています。
「Setouchi OMIYAGE SELECTION」認定14商品は、2026年7月1日(水)より順次販売開始。気になる方はJR西日本のふるさとおこしプロジェクト公式サイトや、瀬戸内・広島おみやげガイドをチェックしてみてください。
📎 関連リンク
- JR西日本ふるさとおこしプロジェクト公式HP(「ふるさとおこし」で検索)
- 瀬戸内・広島おみやげガイド
- JR西日本広島支社公式HP
📱 JR西日本岡山支社Xアカウント:@Okayama_JR(くまなく・たびにゃん(JR岡山支社)【公式】)




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