月間800件の忘れ物対応をデジタル化——岡山・倉敷・福山の4施設に新サービス導入
山陽SC開発は2025年8月1日より、「岡山一番街」「さんすて岡山」「さんすて倉敷」「さんすて福山」の4施設において、忘れ物検索サービス「落とし物クラウドfind」を導入する。4施設合計で月間約800件にのぼる忘れ物への対応を、テクノロジーによって効率化・高品質化することを目的としている。
「落とし物クラウドfind」とは何か
「落とし物クラウドfind」は、アプリのインストール不要で利用できる忘れ物検索サービスだ。利用者はメールアドレスで認証後、ブラウザ上のウェブフォームから忘れ物の情報を入力し、AIおよびオペレーターのサポートを受けながら問い合わせを進める仕組みとなっている。
対応言語は日本語・英語・中国語(簡体)・韓国語の4言語。訪日外国人旅行者を含む幅広い利用者が利用しやすい設計になっており、インバウンド対応の観点からも実用的なサービスといえる。忘れ物が見つかった際は、指定された場所や方法で受け取ることができる。
導入の背景——月間800件という現場の課題
山陽SC開発によると、対象4施設では現在、月間約800件の忘れ物対応が発生しているという。従来、こうした遺失物対応は施設スタッフが電話や窓口を通じて個別に対応するケースが多く、問い合わせ対応の工数・管理コストが現場負担となっていた。
今回の導入では、顧客向けの検索サービスと並行してスタッフ向けの業務アプリも活用し、遺失物の登録・管理・受け渡しまでのプロセスをデジタルで一元化する。対応の迅速化とサービス品質の向上が期待されている。
対象施設と地域への影響
今回サービスが導入される4施設の概要は以下のとおりだ。
| 施設名 | 所在地 |
|---|---|
| 岡山一番街 | 岡山県岡山市(岡山駅構内) |
| さんすて岡山 | 岡山県岡山市(岡山駅直結) |
| さんすて倉敷 | 岡山県倉敷市(倉敷駅直結) |
| さんすて福山 | 広島県福山市(福山駅直結) |
岡山駅・倉敷駅・福山駅はいずれもJR山陽本線の主要駅であり、通勤・通学・観光客が日常的に多数利用する交通拠点だ。こうした駅ナカ・駅チカ施設での忘れ物は発生頻度が高く、問い合わせがスマートフォンやPCから完結できるようになることは、利用者にとって実質的な利便性向上につながる。
商業施設DXの一事例として——地域への示唆
今回の取り組みは、単なる利便性向上にとどまらず、商業施設における業務DX(デジタルトランスフォーメーション)の具体的な実践例として注目に値する。遺失物対応という「地味だが工数のかかる業務」を自動化・デジタル化することで、スタッフはより付加価値の高い顧客対応にリソースを集中できる。
また、多言語対応を標準装備している点は、インバウンド需要が回復・増加している現在の国内商業施設において、競争力に直結する要素だ。岡山・倉敷・福山エリアを日常的に利用するユーザーはもちろん、観光目的で訪れる外国人旅行者にとっても、言語の壁なく忘れ物を問い合わせられる環境は大きな安心感をもたらす。
山陽SC開発の今回の取り組みは、地域密着型の商業施設がテクノロジーを活用して利用体験を底上げする好例であり、同様の課題を抱える他地域の施設運営者にとっても参考になる動きといえるだろう。



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