岡山市の写真家・藤元麻未さんが棚田フォトコンテスト最優秀賞

岡山市の写真家が全国2026件の応募から最優秀賞を獲得

米卸売業大手のヤマタネが初めて開催した「日本の棚田フォトコンテスト」で、岡山県岡山市を拠点に活動する写真家・藤元麻未さんの作品「シンクロナイズドドロリング」が見事最優秀賞に輝きました。全国から2026件もの応募があった中での栄冠であり、岡山の写真家の実力が全国に認められる形となりました。

日本の棚田フォトコンテスト:
https://ganref.jp/common/special/yamatane2508/

受賞作品は岡山市内で撮影されたもので、少年が泥田に飛び込む瞬間を捉えた躍動感あふれる一枚。審査を担当した写真家・今森光彦氏をはじめとする審査員から高い評価を受け、商品券10万円と棚田米10kgが贈られました。

木村

木村:全国から2000件以上の応募がある中で岡山の写真家が最優秀賞を獲得したのは本当に素晴らしいことですね。泥田に飛び込む少年という身近な題材から、棚田の本質的な魅力を切り取った藤元さんの視点と技術に感服します。岡山県内にも素晴らしい棚田が数多く存在しますから、こうした受賞をきっかけに地域の魅力が再認識されることを期待しています。

実力派写真家・藤元麻未さんの軌跡

藤元麻未さんは岡山県岡山市を拠点に活動する写真家で、今回の受賞は偶然ではなく、これまでの実績に裏打ちされたものです。2020年にはデジタルカメラマガジンのフォトコンテストで受賞し、2021年にはモニュメント・フォトコンテストで佳作を受賞。さらに117グループフォトコンテストでは準グランプリを獲得するなど、着実にキャリアを積み重ねてきました。

藤元さんの作風の特徴は、地域の日常風景や人物撮影を得意としている点です。今回の受賞作「シンクロナイズドドロリング」も、棚田での泥遊びという日常的な光景の中に、子どもの躍動感と棚田の持つ生命力を見事に表現しています。技術的な完成度だけでなく、被写体との距離感や瞬間を捉えるタイミングの良さが評価されたと言えるでしょう。

受賞作品は2026年1月号のデジタルカメラマガジンに掲載される予定で、全国の写真愛好家に向けて発信されます。

ヤマタネの棚田保全への取り組み

今回のフォトコンテストを主催したヤマタネは、1924年創業の米卸売業の老舗企業です。単なるコンテスト開催にとどまらず、棚田保全活動に積極的に取り組んでいる点が注目されます。

2024年6月からは新潟県十日町市の名勝「星峠の棚田」の企業オーナーとして保全活動に参画。さらに農林水産省が選定する「つなぐ棚田遺産」のオフィシャルサポーターとして、全国の棚田を支援する体制を整えています。2025年12月10日には特設サイト「ヤマタネと棚田」を開設し、棚田の価値を広く発信する活動を展開中です。

今回のフォトコンテストは、こうした保全活動の一環として企画されたもの。写真を通じて棚田の美しさや文化的価値を多くの人に知ってもらい、保全の重要性を訴える狙いがあります。写真家・今森光彦氏を審査員に迎えたことで、作品の芸術性と社会的意義の両面から審査が行われました。

木村

木村:企業が単なる経済活動だけでなく、地域資源の保全に力を入れる姿勢は見習うべきものがあります。棚田は農業生産の場であると同時に、環境保全や文化継承の役割も担っています。民間企業がこうした社会的価値に投資することで、持続可能な地域づくりが実現できるのではないでしょうか。

岡山県内の棚田の魅力と価値

岡山県は全国的にも棚田が豊富な地域として知られており、その数と質は全国でも上位にランクされています。日本の棚田百選には以下の4地区が認定されています。

地区名 所在地 特徴
北庄 久米南町 石積みの美しい伝統的な棚田
上籾 美咲町 急傾斜地に広がる段々畑
大垪和西 美咲町 360枚以上の棚田が連なる景観
小山 美作市 はざ掛け天日乾燥の伝統農法

さらに農林水産省が選定する「つなぐ棚田遺産」には7地区が認定されており、岡山県の棚田の多様性と文化的価値の高さを物語っています。

棚田の魅力は季節によって大きく変化します。5月の田植え時期には水を張った棚田が鏡のように空を映し出し、9月には黄金色の稲穂が段々に連なる絶景が広がります。岡山県の公式観光サイトでは季節ごとの見どころが紹介されています。

棚田は単なる美しい景観だけでなく、環境保全機能も持っています。雨水を一時的に貯留することで洪水を防ぎ、地下水を涵養し、生物多様性を保つ役割を果たしています。また、「はざ掛け天日乾燥」などの伝統農法が今も受け継がれており、地域文化の継承の場としても重要です。

総社・倉敷エリアからも訪れやすい棚田スポット

総社市や倉敷市からも、岡山県内の美しい棚田スポットへは比較的アクセスしやすい距離にあります。特に久米南町の北庄や美咲町の大垪和西は、車で1時間程度の距離にあり、日帰りでの撮影や観光に最適です。

総社市周辺にも中山間地域に小規模な棚田が点在しており、地域の農業景観を形成しています。高梁川流域の地形を活かした棚田は、岡山県南部と県北部をつなぐ農業文化の結節点として、独自の価値を持っています。

倉敷市からは、特に美作方面へのドライブルートが充実しており、岡山県が整備する棚田観光マップを活用すれば、効率的に複数の棚田を巡ることができます。写真撮影だけでなく、棚田米の購入や農家レストランでの食事など、棚田を起点とした地域体験も楽しめます。

特に注目したいのが、棚田での農業体験イベントです。田植えや稲刈りの時期には、一般参加可能な体験プログラムを実施している地区もあり、都市部の住民が農業に触れる貴重な機会となっています。こうした取り組みは、棚田保全の担い手不足という課題に対する一つの解決策としても期待されています。

木村

木村:棚田は見るだけでなく、実際に足を運んで体験することで、その価値をより深く理解できます。総社や倉敷からも日帰りで訪れられる距離にこれだけの資源があることは、地域の大きな財産です。ビジネスの視点で見ても、棚田を活用した観光コンテンツや特産品開発には大きな可能性があると感じています。

まとめ:地域の魅力を全国に発信する契機に

岡山市の写真家・藤元麻未さんが「日本の棚田フォトコンテスト」で最優秀賞を受賞したことは、岡山県の写真文化のレベルの高さを示すと同時に、県内に豊富に存在する棚田の魅力を全国に発信する絶好の機会となりました。

受賞作「シンクロナイズドドロリング」は、泥田に飛び込む少年という瞬間を通じて、棚田が単なる農業景観ではなく、人々の生活や文化と密接に結びついた場所であることを物語っています。こうした視点こそが、全国2026件の応募の中から選ばれた理由でしょう。

岡山県内には日本の棚田百選に選ばれた4地区、つなぐ棚田遺産に認定された7地区があり、それぞれが独自の魅力を持っています。環境保全機能や伝統農法の継承、生物多様性の保全など、棚田が果たす役割は多岐にわたります。

一方で、高齢化や担い手不足という課題も深刻化しています。ヤマタネのような企業が保全活動に参画し、フォトコンテストを通じて棚田の価値を広く発信する取り組みは、こうした課題解決の一助となるでしょう。

木村

木村:今回の受賞は、岡山の地域資源の価値を改めて認識させてくれる出来事でした。重要なのは、この受賞を一過性の話題に終わらせず、地域の魅力を継続的に発信し続けることです。写真という視覚的な表現は、言葉以上に強いメッセージを伝えます。私たち地域で活動する者も、こうした成功事例を参考にしながら、岡山・倉敷・総社エリアの魅力を効果的に発信していく必要があります。棚田という資源を活かした観光振興、農業体験プログラム、特産品開発など、ビジネスチャンスは確実に存在しています。地域に根ざした活動と全国への発信力を両立させることが、持続可能な地域づくりにつながるのではないでしょうか。

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